【PlayStation 4】サイバーガジェットから、セーブデータエディタが登場!ソニーとのイタチごっこが始まる?
「PlayStation 4」のセーブデータをスゴイ状態に編集できる!
サイバーガジェットが3月6日に発売した「PlayStation 4」のセーブデータエディタが大きな議論を呼んでいます。発表直後は、遂に「PlayStation 4」のセーブデータが改造できると沸き立つユーザーがいる一方、不快感を示すユーザーも多数いました。「改造して、楽にゲームをクリアして面白いか?」「改造データをオンラインに持ち込まれるのは迷惑」といった意見です。オンラインに持ち込まず、個人で楽しむ場合は問題ないという条件付き賛成派の存在も。また、セーブデータ改造に対し、ソニーが何らかの対策を行うのかという点でも注目です。
http://www.cybergadget.co.jp/products/4544859494444/
発売直後からトラブル連発し、使用不可な状態に
ゲームユーザーから、多くの注目を浴びながら発売と至った「PlayStation 4」のセーブデータエディタですが、さっそくやらかしてしまったようで、発売直後のAmazonは、★1評価の嵐。
【PS4用セーブエディター】現在、アクセス集中によりサーバーに接続できない、処理に時間がかかるなどの状態が断続的に発生しています。ユーザーの皆様にご不便、ご迷惑をおかけしておりますことを深くお詫び申し上げます。https://t.co/LE6g1eTUXb pic.twitter.com/DdZf4VcWC1
— サイバーガジェット (@cybergadget) 2017年3月6日
サーバー代をケチってしまったのか、利用者が想定より多すぎたのか、アクセス集中が要因で、サーバーに接続できないという状態が断続的に続き、阿鼻叫喚の事態になってしまったようです。とてもスゴイ状態です。「使い物にならない」「買う価値なし」「詐欺会社」など、罵詈雑言が飛び交うなか、追い討ちをかけるように「PlayStation 4」のシステムアップデート「4.50」により、使用不可な状態になるという顛末。発売からわずか3日の出来事でした。
【PS4用セーブエディター】PS4本体を最新システムソフトウェア「4.50」に更新すると、パッチコードが正しく適用できないことが確認されました。大変ご不便をおかけ致しますが、現時点でPS4用セーブエディターをご使用になる際は、「4.50」への更新は行わないようお願い申し上げます。
— サイバーガジェット (@cybergadget) 2017年3月9日
3DS、PS3でも頻発していたサーバーエラーが、今回も頻発。 確かに過去から何も学ばない上、サーバー増強などもしない。
アプリの作り自体も劣悪で、ワンクリック毎にフリーズ、応答なし状態になる。 まるでWinアプリは中学生のプログラミングレベル。
購入から3日後の今現在もサーバーに繋がらず繋がってもデータ書き換えの所でフリーズ、 その後サーバーエラーで適用ならず。 初日にカスタマーセンターにメールを出したが、今現在まで全く音沙汰はありません。
朝から夜までしていますが認証まで至っていません。困った状態です。こんなの初めてです。 普通だったらこういう状況が起きないように前もって対策しておくべきです。 頭にきています。
一方、巷では、ソニーの対応を賞賛する声が聞こえました。業界系ブログもこぞって取り上げ、各所でサイバーガジェット死亡確認を連発することに。
結果的に潰されてしまったといえ、ソニーが意図的に潰しにかかったかどうかは疑問です。システムアップデート自体はかなり前から予定されていたものですし、アップデートによる仕様変更箇所に巻き込まれてたというのが正しいかもしれません。現時点で、ソニーからの声明もありません。
連休明けの3月13日、復活を遂げる
散々なローンチとなった「PlayStation 4」のセーブデータエディタですが、サイバーガジェットもこのままでは終わりません。Twitter上で、システムアップデート「4.50」への対応も明言し、連休明けの3月13日、予想以上の速さで復活を遂げました。システムアップデート「4.50」の対応だけでなく、『ファイナルファンタジー15』の改造を禁止したことによるサーバートラブルの緩和も行いました。発売から1週間、ようやくまともに使える状態になったわけです。
【PS4用セーブエディター】本日よりシステムソフトウェア「4.50」に対応しました。更新作業等は不要で、そのままご使用いただけます。なお、サーバー負荷緩和の為、『FF15』のご利用を一時中止とさせて頂きます。ご不便をおかけしますが、何とぞご了承いただけますようお願い申し上げます。
— サイバーガジェット (@cybergadget) 2017年3月13日
ちなみに何故『ファイナルファンタジー15』が槍玉に挙げられたのかというと、セーブデータのデータ量の大きさが原因です。「PlayStation 4」のセーブデータエディタは、クラウド上で暗号化、複合化を行う仕組みであり、そのため、オンラインに繋いでいることが必須です。PSIDも必要になります。昨今のセーブデータは、単なるパラメーターが保存されていた昔と異なり大容量化しています。特に『ファイナルファンタジー15』は、プロンプトの写真コレクションなどもあり、プレイヤーにとってはかなり大きなデータ量となる場合があります。それをクラウドで処理するわけですから、サーバーの負荷も相当なものだったのでしょう。
セーブデータエディタが引き起こす問題とは?
華麗に復活した「PlayStation 4」のセーブデータエディタ。さっそく『スーパーロボット対戦』や『仁王』をスゴイ状態にすべく、ちまちまとパッチコードを当てるユーザーが出てきました。賛否両論となっているセーブデータ改造ですが、具体的にどのような問題が起きうるのでしょうか?
まず、セーブデータエディタをチートツールとみなすか否かで見解が分かれそうです。私としては、セーブデータエディタは、あくまでエディタでしかなく、従来のチートツールとは出来ることも仕組みも異なるものです。サイバーガジェットが販売しているチートツールとして有名なものにプロアクションリプレイがあります。もっぱら「PAR」と略されます。ハードウェアに接続するタイプで、システム上でリアルタイムで動作し続けます。そのため、「ダメージを受けない」「所持金が減らない」などといったチートコードも利用することができました。セーブデータの編集だけでは、ゲームシステムそのものに変更を加えることはできません。できるのは「所持金がMAX」「ステータスがMAX」など、セーブデータの編集のみで成り立つものだけです。これらの行為は通常のプレイでも出来ることであり、チート行為とは言い切れない部分もあります。プロアクションリプレイのようなタイプは、システム変更に弱く、システムアップデートであっさりとおじゃんにされる可能性が高いです。「PlayStation 4」でそれを実現するのは難しいのではと思います。
もちろんセーブデータ改造に問題がないわけではありません。例えば、ダウンロードコンテンツの課金アイテムなどを課金なしで入手する行為です。ダウンロードコンテンツの提供方式によりますが、多くの場合は、あらかじめシステムデータに用意しておき、ダウンロードコンテンツが購入されたら、その使用権を与えるアカウントロック方式が主流です。アカウントロック方式の場合、セーブデータに使用権のフラグを立てるだけで使えてしまう可能性があります。例え、後付けでダウンロードコンテンツを開発し、提供したとしても、基本的には同じです。事前に無料のメジャーアップデートで、ダウンロードコンテンツのシステムデータをインストールすることが多く、後付けだろうが、アカウントロック方式であることに変わりはありません。『DARK SOULS』などがこの方式ですね。防ぐには、購入時にサーバー側にデータを保存し、セーブデータと照合するなどの対策が必要になるでしょう。それでも、オフラインで利用されると対策は難しいかもしれません。
また、PvPなどのマルチプレイが提供されているゲームも問題になります。セーブデータ改造で、最大HPを弄るなどは容易でしょう。あからさまだとすぐにバレますが、気付かない程度に細工されるとどうしようもありません。完全なオンラインゲームだったら、逆に問題にならなそうですね。全部サーバーに保存すれば良いのです。
最も、当のサイバーガジェットが、そんな露骨なパッチコードを公開するとは思えません。特に課金アイテムの入手などはまず対応しないでしょう。しかし、サイバーガジェットが公開しなくとも、ユーザーが自力で辿りつく可能性はあります。セーブデータエディタには、アドバンスモードと呼ばれるユーザーが自由にコードを編集できるモードが存在するのです。
ソニーとのイタチごっこが始まる?
ソニーとのイタチごっこが始まってしまうのでしょうか。ソニーは、今後、何らかの対策を取って行くのでしょうか。システムアップデート「4.50」で、エディタが使用不能となったのは意図的なものだったのでしょうか…。
今後の動向が気になりますね。特に次のシステムアップデートに注目していきたいです。